「架空電車」の第1回はJR西日本の近郊形電車です。先頃登場した225系のスタイリングを、もしウスラウサギ製作所が手がけるなら、ここをこうするぞというところを画にしてみました。
225系は、尼崎の事故を受けて、数々の安全対策を施された結果なのでしょうか、ずいぶんいかめしい印象を持ちます。今回のデザインスタディでは、その見た目の印象をやわらげてみます。
まずはライトです。225系の構体先頭部を内側から写した画像を見ると、あの位置が強度上、穴を開けるのに一番強いだろうということは推察できます。しかし、衝撃吸収構造を構成する台枠と貫通路柱、荷重伝達部材と干渉しない範囲で、ライトの位置を移動させても、強度差は許容できるはず、という前提で、デザインスタディを進めます。
このブログでは、これから何度も触れることになると思いますが、鉄道車両の前面における窓下のライトは、人間の顔でいうと目にあたります。目の位置が高いと、若さに欠けた印象になってしまいます。そこで、ライトの位置をぐっと下げました。また2個のHIDライトと尾灯を、ややつり上げて、エッジの効いたケース内に配置することで、若々しく、キリっとした表情を与えました。
尾灯点灯時の表情
台枠上のえぐれるような凹みはなくしましたが、台枠部の上と下でRが異なるため、足を掛けられるようになっています。
スカートは、321系のものと類似の形状にして、台枠からのラインと合わせて裾を絞り、重たい印象にならないようにしました。
カラーリングに関しては、側面の帯を前面にまわし、ライトのつり上がる角度に沿って弧を描くようにしました(ここを描くのに、すごい苦労しました)。また窓周りの黒い部分の塗り分けも、それに合わせています。前面窓隅の面取りも塗り分けに合わせてなくしましたが、ここも強度に若干の影響があるかもしれません。
阪和線用
阪和線用のものは、実車同様、前面に帯をまわさないようにしましたが、すっきりしていて悪くないように思います。
JR西日本近郊形電車デザインスタディ2につづく。
【注意事項】
- 実在の鉄道会社様、関連企業様とは一切関係ございません。ただの妄想です。
- 床下機器はじめ、ディテールは相当省略してますが、気にしないでください。
【参考資料】
- 鉄道ファン2010年8月号
- レイル・マガジン2010年8月号
- 編集長啓白 JR西日本225系が完成。
http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2010/05/post_1263.html - 編集長啓白 関空快速用225系5000番代登場。
http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2010/09/post_47.html - JR西日本 新型近郊形電車「225系」の概要について
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1174822_799.html - JR西日本 安全性向上に向けた主な取り組みについて
http://www.westjr.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2010/01/28/2_20100125_anzen.pdf
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