まず、遅ればせながら、東日本大震災に被災されたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。
こちらのブログは、更新をすっかりお休みしておりましたが、今回は、本物の近鉄「新型観光特急」のニュースリリースが公表されたのを受けて、筆者の妄想の"ビスタ・アドバンス"も、いくつか変更をくわえます。「近鉄次世代ビスタカーデザインスタディ1」では、新型特急の予想をするわけではない、と断ったわけで、異なる部分が出てくるのは当然なんですが、やはり、押さえておかなければならない点もあります。そこで、変更した点を、大まかにあげていきます。
一時は、2階建てをやめて、「新型観光特急」のようにハイデッカーにすることも考え、その方向で、図面も引き直してみたのですが、悩み抜いた末、2階建てに立ちもどりました。
ハイデッカーにした場合、
と、メリットは多いです。
それでもあえて、2階建てを選んだのは、やはり、面白いからです。図面を引いていて面白いというのはもちろんですが、実際の3次元空間とした場合に、外観から受けるインパクト(これ車内はどうなってんねやろう?というキャッチーさ)や、車内の上下移動、らせん階段による視点の移動など、体感的な面白さ、などというのは、独りよがりかもしれませんが、車両の魅力向上に寄与するものと考えます。
第二に、なんといっても眺望の良さですね。ハイデッカーで、荷棚を座席上に設置するとなると、下図左のように、床面高さは、1750mmぐらいになるかと思います。下図右のように、今回のデザインスタディの2階建て階上は、床面高さ2085mmとし、300mm以上の差から生じる、この見晴らしの差は、大きいものと思います。
第三に、ビスタカーというブランドの復活です。アーバンライナー登場以前は、近鉄といえばビスタカー→ビスタカーといえば2階建て、というイメージがあったわけですが、これを復活させることは、単なる懐古趣味ではなく、コーポレート・アイデンティティの明確化(わかりやすさ)につながると考えます。
と、いささか暴走気味になりましたが、今回は最後に、描き直した外観側面図と、主要諸元を記し、次回以降、内装を手がける予定にしております。
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【参考資料】
【関連する記事】
【注意事項】
こちらのブログは、更新をすっかりお休みしておりましたが、今回は、本物の近鉄「新型観光特急」のニュースリリースが公表されたのを受けて、筆者の妄想の"ビスタ・アドバンス"も、いくつか変更をくわえます。「近鉄次世代ビスタカーデザインスタディ1」では、新型特急の予想をするわけではない、と断ったわけで、異なる部分が出てくるのは当然なんですが、やはり、押さえておかなければならない点もあります。そこで、変更した点を、大まかにあげていきます。
- シートピッチを1050mmから1250mmに。
22600系"Ace"4両固定編成の編成定員206人を下回るのは、まずいだろうというのがあって、シートピッチの拡大には踏み切れませんでしたが、「新型観光特急」は、考えてた以上にラグジュアリーな方向に行ったので、ここは、1250mmにあわせます。なお、シートピッチの他、以下も変更した後の編成定員は149人になります(「新型観光特急」は147人)。
- 号車番号を大阪方から1〜6号車から、賢島方から1〜6号車に。
これは、単純に間違えてました。
- 先頭車階下を、開放席から、個室・セミコンパートメントに。
先頭車階下は、片側1列のデラックスシートにするつもりでしたが、階上の全席が、デラックスになってしまったので、こちらは、個室とすることにしました。1号車階下に和風個室、洋風個室各1室。6号車階下に4人グループ用のセミコンパートメント(サロン席)2室とします。なお、艤装スペースに余裕ができるので、補助電源装置は先頭車に搭載することとし、2・5号車の軽量化を図りました。
- 食堂車階上をセミコンパートメントから、カフェテリアに。階下を厨房+キッズコーナーから、多目的室に。
公式のニュースリリース公表前に流れた報道では、「食堂車」ということで、本格的な調理を考えて、階下に厨房の設置を考えてましたが、軽飲食、特製弁当の提供にとどまるようですね。というわけで、階下は8人用グループ席兼キッズコーナーとし、座席4脚を設けました。階上のセミコンパートメントは先頭車階下に移して、カフェテリアに変更します。なお、階下を通り抜けできるようにして、階上のカフェテリアは販売カウンター側からの出入りに限ることにします。
- パンタグラフを3基から4基に。
3基で十分のような気もしますが、「新型観光特急」で4基になったのは、技術的な理由があると思われるため、3号車の販売カウンター屋上に1基増やしました。なお、そのままでは、4号車のパンタグラフと近接するため、3号車の向きを反転しました。そのため、2号車の3号車寄りに階段が発生します。
喫煙室の廃止。
22600系"Ace"を見て、喫煙室が必要かと考えましたが、「新型観光特急」では、全面禁煙になるようなので、それにあわせます。
一時は、2階建てをやめて、「新型観光特急」のようにハイデッカーにすることも考え、その方向で、図面も引き直してみたのですが、悩み抜いた末、2階建てに立ちもどりました。
ハイデッカーにした場合、
- 天井高さの十分な確保→居住性の向上。
- 階上への階段の段数を減らすことができる。
- 階下への階段がいらなくなる。
- 座席上に荷棚を設置できる
- 以上のことから、客室スペースは広がり、定員を増やせる。
- 床下艤装が単純化できる→保守の容易化。
と、メリットは多いです。
それでもあえて、2階建てを選んだのは、やはり、面白いからです。図面を引いていて面白いというのはもちろんですが、実際の3次元空間とした場合に、外観から受けるインパクト(これ車内はどうなってんねやろう?というキャッチーさ)や、車内の上下移動、らせん階段による視点の移動など、体感的な面白さ、などというのは、独りよがりかもしれませんが、車両の魅力向上に寄与するものと考えます。
第二に、なんといっても眺望の良さですね。ハイデッカーで、荷棚を座席上に設置するとなると、下図左のように、床面高さは、1750mmぐらいになるかと思います。下図右のように、今回のデザインスタディの2階建て階上は、床面高さ2085mmとし、300mm以上の差から生じる、この見晴らしの差は、大きいものと思います。
第三に、ビスタカーというブランドの復活です。アーバンライナー登場以前は、近鉄といえばビスタカー→ビスタカーといえば2階建て、というイメージがあったわけですが、これを復活させることは、単なる懐古趣味ではなく、コーポレート・アイデンティティの明確化(わかりやすさ)につながると考えます。
と、いささか暴走気味になりましたが、今回は最後に、描き直した外観側面図と、主要諸元を記し、次回以降、内装を手がける予定にしております。
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■化粧室 ▲販売カウンター ★カフェテリア | ||||||||||||
号車番号 | 1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 | 6号車 | ||||||
車両形式 | ク50100 | モ50200 | サ50300 | モ50400 | モ50500 | ク50600 | ||||||
電気方式 | DC1500V架空線式 | |||||||||||
旅客定員 | 31人 | 25人 (内車椅子対応席2席) |
8人 | 27人 | 27人 | 31人 | ||||||
空車重量 | 38.0トン | 41.0トン | 31.0トン | 41.0トン | 41.0トン | 38.0トン | ||||||
最大寸法 | 20,800 ×2,800 ×4,140 | 20,500 ×2,800 ×4,140 | 20,500 ×2,800 ×4,140 | 20,500 ×2,800 ×4,140 | 20,500 ×2,800 ×4,140 | 20,800 ×2,800 ×4,140 | ||||||
台車 | ボルスタレス台車 | |||||||||||
固定軸距 | 2,200mm | |||||||||||
車輪径 | 880mm | |||||||||||
制御装置 | ------ | VVVFインバータ制御装置 (1C2M制御-IGBT素子) | VVVFインバータ制御装置 (1C2M制御-IGBT素子) | ------ | VVVF インバータ制御装置 (1C2M制御-IGBT素子) | ------ | ||||||
主電動機 | ------ | 三相かご形誘導電動機230kW×4台 | 三相かご形誘導電動機 230kW×4台 | ------ | 三相かご形誘導電動機 230kW×4台 | ------ | ||||||
歯車比 | ------ | 4.94 | 4.94 | ------ | 4.94 | ------ | ||||||
駆動方式 | ------ | 平行カルダン式 | 平行カルダン式 | ------ | 平行カルダン式 | ------ | ||||||
ブレーキ装置 |
電気指令式空気ブレーキ装置 (停止および抑速回生ブレーキ,制御圧切替装置,滑走防止装置,保安ブレーキ付) | |||||||||||
補助電源装置 | 静止インバータAC440V-140kVA | ------ | ------ | ------ | ------ | 静止インバータAC440V-140kVA | ||||||
蓄電池 | DC100V-70Ah | ------ | ------ | ------ | ------ | DC100V-70Ah | ||||||
電動空気圧縮機 | 交流式2,000リットル/min | ------ | ------ | ------ | ------ | 交流式2,000リットル/min | ||||||
集電装置 | ------ | シングルアーム型×1台 | シングルアーム型×1台 | シングルアーム型×1台 | シングルアーム型×1台 | ------ | ||||||
空調装置 | 冷房 22kW×2台/両 暖房 シーズワイヤヒータ250W/席 | |||||||||||
案内表示装置 | 行先表示装置、客室案内表示装置、運転台モニタ表示装置 | |||||||||||
客室予備灯 | DC100V 40W LEDランプ 4個/両 | |||||||||||
連結装置 |
|
半永久連結器 | 半永久連結器 | 半永久連結器 | 半永久連結器 |
| ||||||
保安装置 | ATS装置、列車無線装置、列選 | ------ | ------ | ------ | ------ | ATS装置、列車無線装置、列選 | ||||||
車両性能 | 加速度2.5km/h/s 減速度4.0km/h/s |
【参考資料】
【関連する記事】
【注意事項】
- 実在の鉄道事業者様、関連企業様とは一切関係ございません。ただの妄想です。
- 図のディテールは相当省略してますが、気にしないでください。
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